1月中旬、ジャックムスが2024年春夏コレクションのショー招待状を公開した瞬間、ファッション・ポップカルチャーファンたちは息をのんだ。なんとあのセックス・アンド・ザ・シティのシャーロット・ヨークことクリスティン・デイヴィスが起用されていたのだ!
そして昨日パリで開催されたショーでは、ブランドは新作コレクションを少しずつInstagramで公開し、ファンの期待を煽っていた。ジャックムスといえば、奇抜さが持ち味。二段重ねキトゥンヒールサンダル、大胆なプロポーション、ユニークなテーラリングなど、常に驚きを提供してくれる。
デザイナーのシモン・porte・ジャックムスは、コレクションを重ねるごとにラグジュアリー業界での地位を確立しつつある。彼の服は実験的で遊び心がありながらも無駄がなく手に届きやすいことを証明している。
Vogueのインタビューで彼は、「会社を大きくするのではなく、より良くしていくことが目標」と語っており、多くのブランドが犯しがちな過剰拡大への警鐘を鳴らしている。
ミニマリスムが主流のなか、ジャックムスは独自の立ち位置を築いている。今回のコレクションは過去作よりも落ち着いた印象だが、porte・ジャックムスは静かなラグジュアリーの流れに乗るつもりはないと断言している。
「違います!我々はポップラグジュアリーです。ショルダー、シルエット、型破りさ、そしてユーモアがその要素です」と彼は語る。
また、ランウェイ上では個性的なバッグの数々が披露された。アーカイブ回帰や定番の形が多いなか、ジャックムスの新しさは際立っていた。昨シーズンの大ヒット作「ラ・ポシェット・ロンド・カレ」はソリッドレザーとスネークスキンで登場し、引き続き人気を博しそうだ。新シルエットとしては、横開きで丸みを帯びたトップハンドルバッグ「ル・カリノ」(ジジ・ハディッドが持っていた)と、円形のヴァニティケース「ル・ヴァニト」が登場した。